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第1番〜第8番札所

第1番札所 青岸渡寺

◆参拝日    2012/3/22    (晴れ)

青岸渡寺(せいがんとじ)は、和歌山県東牟婁郡那智勝浦町にある天台宗の寺院です。
西国三十三所第一番札所。山号は那智山。本尊は如意輪観世音菩薩。 本堂および宝篋印塔は国の重要文化財です。
ユネスコの世界遺産『紀伊山地の霊場と参詣道』(2004年〈平成16年〉7月登録)の一部
古代氏族葛井氏の氏寺として、7世紀後半の白鳳時代に建立されました。

◆風景や感じたこと    (境内や行事など)

熊野三山の信仰が都の皇族・貴族に広まったのは平安時代中期以降であり、青岸渡寺および隣接する熊野那智大社についても創建の時期等については判然としていません。
那智滝を中心とする自然信仰の場として早くから開けていたと思われます。
中世から近世にかけて、隣接する熊野那智大社とともに神仏習合の修験道場でした。

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第2番札所 金剛宝寺

◆参拝日    2012/3/12    (晴れ)

宗教法人としての公称は「護国院」(ごこくいん)であるが、古くから「紀三井寺」(きみいでら)の名で知られています。
宗派はもと真言宗山階派に属したが、1948年に独立して救世観音宗(ぐぜかんのんしゅう)総本山を名乗り、山内子院6ヶ寺および末寺14ヶ寺を包括しています。
本尊は十一面観音で、西国三十三所観音霊場の第2番札所であります。




◆風景や感じたこと    (境内や行事など)

境内入口の楼門から231段の急な石段を上りきったところが境内の中心部です。
正面に六角堂、右手に2002年建立の新仏殿、左手には本堂、鐘楼、大師堂などがあります。
本堂脇の石段をさらに上ったところには多宝塔、開山堂があります。






◆紀三井寺の三井水    (山内に涌く三井水(吉祥水・清浄水・楊柳水))

三井水三井水は 紀三井寺の寺名のもととなったとされる「清浄水」「楊柳水」「吉祥水」の3つの湧き水です。
紀三井寺の三井水(さんせいすい)として名水百選に選定されています。
清浄水は参道石段の途中右側にある小滝です。
楊柳水はそこから小道を入った突き当たりにある井戸。吉祥水は境内からいったん楼門を出て右(北)へ数百メートル行ったところにある井戸です。
楊柳水と吉祥水は荒廃していたのを20世紀末に復旧整備したものです。

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第3番札所 粉河寺

◆参拝日    2012/3/12    (晴れ)

粉河寺(こかわでら)は、和歌山県紀の川市粉河にある寺院です。
天台宗系の粉河観音宗総本山で山号は風猛山(ふうもうざん、かざらぎさん)です。
本尊は、千手千眼観音菩薩です。
伝承によれば創建は宝亀元年(770年)、大伴孔子古(おおとものくじこ)によるとされています。

◆風景や感じたこと    (境内や行事など)

大門から境内南西に南面した大門をくぐると参道は右手に曲がり、参道の右側は川、左側には本坊、童男堂(どうなんどう)などの諸堂が並んでいます。
参道の先には西面して中門が建ち、そこからさらに一段高く造成された平地に本堂、千手堂、六角堂、丈六堂などがあります。
本堂前の斜面は巨石を並べた庭園(国の名勝)になっています。

◆秘仏の本尊    (千手千眼観音菩薩)

粉河寺の本尊千手観音像は絶対の秘仏とされ、公開された記録はありません。
日本の仏教寺院では、本尊が秘仏である場合、「お前立ち」と称する代わりの像を本尊厨子の手前に安置する場合がありますが、粉河寺においては「お前立ち」像も秘仏です。
本尊像は火災を避けるために本堂下の地中に容器に入れて埋められているそうです。
「お前立ち」像は年に一度、12月31日に僧籍にある関係者が掃除のために開扉するのみで、在家の者が拝観する機会はありません。
内陣背面に安置された「裏観音」と称する千手観音像は拝観可能です。

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第4番札所 施福寺

◆参拝日    2016/9/18    (晴れ)

施福寺(せふくじ)は、通称槇尾寺(まきおでら、まきのおでら)といいます。
本尊は弥勒菩薩(札所本尊は十一面千手観音)です。
古くは槇尾山寺と呼ばれた山岳寺院で、葛城修験系の寺院として創建されたものとみられます。
南北朝時代成立の寺史である『槇尾山大縁起』(正平15年・1360年書写)によると、施福寺は欽明天皇の時代、播磨国加古郡の行満上人が創建したものであるといわれています。

◆風景や感じたこと    (境内や行事など)

麓には駐車場がありますが、本堂に至るには約1キロメートルもの急峻な階段を登らなければなりません。
西国三十三所のなかでも厳しい参道として知られています。
槇尾山付近のハイキングを兼ねた参拝者が多く見受けられます。

◆本堂

現在の本堂は弘化2年(1845年)の焼失後、安政年間(1854年 - 1860年)に復興されたものです。
本尊は弥勒菩薩、両脇に千手観音と文殊菩薩を安置し、このうち千手観音が西国三十三所の札所本尊となっています。
西国札所巡礼の中興者とされる花山法皇を馬が道案内をしたと伝えられており、本尊と背中合わせの後堂(本堂の裏側)には馬頭観音が安置されています。

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第5番札所 葛井寺

◆参拝日    2016/9/18    (晴れ)

葛井寺のご本尊千手観音菩薩坐像は、通称「観音さん」として親しまれています。
葛井寺は、紫雲山三宝院剛琳寺と号し、剛琳寺ともいいます。
古代氏族葛井氏の氏寺として、7世紀後半の白鳳時代に建立されました。

◆風景や感じたこと    (境内や行事など)

室町時代には、興福寺の末寺として栄え、伽藍は東西2つの三重塔をもつ薬師寺式伽藍配置であったそうですが、明応2年(1493年)に起きた畠山家の内紛に端を発した兵火によって楼門、中門、三重塔、鎮守社、奥院を焼失し、本堂と堂塔を残すのみとなったそうです。
現存する建物は近世以降の再建だそうです。





◆国宝の秘仏    (十一面千手千眼観世音菩薩像)

乾漆千手観音坐像(十一面千手千眼観世音菩薩像)は昭和13年に国宝指定されました。
葛井寺の本堂宮殿内に安置されています。
毎月18日以外は開扉されない秘仏です。
この千手観音像は、乾漆像の中でも保存状態も良好で、大阪府下唯一の天平仏として、信仰を集めています。

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第6番札所 南法華寺

◆参拝日    2016/9/18    (晴れ)

南法華寺(みなみほっけじ)は、奈良県高市郡高取町にある真言宗系の単立寺院です。
山号は壺阪山。一般には壺阪寺(つぼさかでら)の通称で知られています。
703年(大宝3年)創建と伝え、本尊十一面千手観世音菩薩は眼病に霊験があるといわれ、お里・沢市の夫婦愛をうたった人形浄瑠璃『壺坂霊験記』の舞台としても有名です。

◆風景や感じたこと    (境内や行事など)

高取城跡から西へ下ったところにある壷阪寺。
ここは、大宝三年(七○三年)建立の、古くから観音信仰が盛んに行われた霊場です。
平安時代を代表する随筆のひとつ『枕草子』の中で清少納言によって「寺は壷阪、笠置、法輪」と賞賛されています。
境内にある礼堂、三重塔、そして天竺渡来の大観音石像は人気があります。




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第7番札所 岡寺

◆参拝日    2012/6/29    (晴れ)

寺伝によると岡寺の創建は1300年前、天智天皇の勅願によって義淵僧正が建立されました。 正式には『龍蓋寺』という寺名ですが、この『龍蓋寺』という名は、飛鳥の地を荒らし農民を苦しめていた悪『龍』を、義淵僧正がその法力をもって池の中に封じ込め大きな石で『蓋』をし改心をさせたことからその名が付いたと伝わっています。
また悪龍の『厄難』を取り除き飛鳥を守った伝説は、現在まで脈々と続く岡寺の『やくよけ信仰』の始まりの所以の一つであるとも言われています。


◆風景や感じたこと    (境内や行事など)

当寺院には「岡寺」「龍蓋寺」の2つの寺号があります。
「岡寺」は地名に由来する寺号、「龍蓋寺」は法号です。
仁王門前の石柱には「西国七番霊場 岡寺」とあり、通常はもっぱら「岡寺」の呼称が用いられています。
「龍蓋寺」の法号は龍蓋池に封じた竜の説話に由来しています。

◆日本最大の塑像    (塑造如意輪観音坐像)

本尊である如意輪観世音座像を見てみたくて、明日香に出かけました。
如意輪観世音さまらしくない塑像でした。
「岡寺」は花の寺としても有名で、石楠花や天竺牡丹など境内を彩るそうです。
また高台に堂塔が立ち並び、明日香村を一望できます。

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第8番札所 長谷寺

◆参拝日    2011/6/28    (晴れ)

長谷寺(はせでら)は、奈良県桜井市初瀬(はせ)にある真言宗豊山派総本山の寺院です。
山号は豊山(ぶさん)、院号は神楽院(かぐらいん)です。
本尊は十一面観音、開基(創立者)は僧・道明とされています。
大和と伊勢を結ぶ初瀬街道を見下ろす初瀬山の中腹に本堂があります。
初瀬山は牡丹の名所であり、古くから「花の御寺」と称されています。
『枕草子』『源氏物語』『更級日記』など多くの古典文学にも登場しています。

◆風景や感じたこと    (境内や行事など)

初瀬山の山麓から中腹にかけて伽藍が広がっています。
入口の仁王門から本堂までは399段の登廊(のぼりろう、屋根付きの階段)を上ります。
本堂の西方の丘には「本長谷寺」と称する一画があり、五重塔などがあります。
本堂が国宝に、仁王門、登廊5棟(下登廊、繋屋、中登廊、蔵王堂、上登廊)、鐘楼、繋廊が重要文化財に指定されています。

◆国宝の本尊    (木造十一面観音立像)

長谷寺の現在の本尊像は天文7年(1538年)に再興されています。
室町時代の作品ですが、10メートルを超える巨像を破綻なくまとめています。
国宝・重要文化財指定の木造彫刻の中では最大のものだそうです。
通常の十一面観音像と異なり、右手には数珠とともに、地蔵菩薩の持つような錫杖を持ち、方形の磐石の上に立つ姿である(左手には通常の十一面観音像と同じく水瓶を持つ)。
伝承によれば、これは地蔵菩薩と同じく、自ら人間界に下りて衆生を救済して行脚する姿を表したものとされ、他の宗派(真言宗他派も含む)には見られない独特の形式です。
この種の錫杖を持った十一面観音を「長谷寺式十一面観音(長谷型観音)」と呼ばれています。

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